第1回|勘と経験だけの仕事から卒業する:データドリブンって結局なんなの?
公開日
2026年1月16日
更新日
2026年1月27日
この記事の主な内容
はじめに:多くの日本企業が誤解している「データドリブン」
「データドリブン」という言葉は聞いたことがあっても、どこか難しそう、分析のプロだけの話、と感じていませんか?
しかし実際の現場では、もっとシンプルで、もっと日常的な話です。
結論から言うと——
データドリブンとは、“物事の決め方を、数字と事実にちゃんと結びつけること”。
難しい統計も、複雑な分析ツールも不要。むしろ必要なのは、日々の仕事で“当たり前のように起きている判断のクセ”に気づくことです。
1|「気がする」で決めていないか?
多くの職場では、次のような決め方が日常的に行われています。
● 実例1:クレームが増えた「気がする」から全体研修
上司:
最近クレームが増えた“気がする”。全員に品質研修をやろう。
担当者:
了解です…(でも本当に増えてる?)
実際にクレーム件数を月ごとに確認してみると——
・全体の件数は増えていない
・特定のサービスに問題が集中している
つまり、全体研修よりも「そのサービスの改善」が優先すべき施策でした。
勘で決めると、正しい問題にアプローチできないことが多々あります。
● 実例2:「なんとなく良さそう」で続ける施策
新しいマーケ施策を3ヶ月実施してみて、会議での発言はこうなります。
なんとなく手応えがあります。もう少し続けましょう。
しかし、データを比較してみたら——
・施策前:平均CV率 3.2%
・施策後:平均CV率 2.5%(むしろ悪化)
「なんとなく」で続けた結果、逆効果の施策に時間と予算を投下することに。
しっかりと数字を確認して思考することが重要です。
2|データドリブンの正体:数字に従うことではない
「データドリブン」と聞くと、
・データの専門家だけの話?
・分析ツールを買わないとできないの?
・Excelが得意じゃないと無理?
と不安になるかもしれません。
しかし、データドリブンの本質はまったく逆です。
● データドリブンとは?
“判断の理由を数字と事実に結びつけること”
たったこれだけ。
数字に“従う”のではなく、
数字を“根拠として使う”だけです。
3|なぜ日本企業にデータドリブンが普及しないのか?
背景には次の3つの誤解があります。
① データドリブン=難しい分析 という誤解
実際には、
・件数の推移を見る
・前後比較をする
・内訳を分けてみる
といった、小学生レベルの算数から行えます。
② データ=高価なツールが必要 という誤解
多くの判断は、手元のExcelだけで足ります。
③ データを見るのは専門部署だけ という誤解
実は、
・会議運営
・部下育成
・目標設定
・営業管理
・業務改善
など、管理職こそ“データを根拠に判断する力”が求められています。
4|データドリブンは「決断力」を強くするスキル
データドリブンの最大の効果は、判断のスピードが速くなり、迷いが減ることです。
● 効果1:意思決定のスピードが上がる
「どの数字を見ればいいか」が分かれば、会議の時間は半分ほどに減ることが多いです。
● 効果2:誤った判断が激減する
感覚や印象に左右されなくなるため、施策のムダ打ちが減ります。
● 効果3:説明責任がラクになる
「この数字を見て、こう判断しました」と一言で説明できるようになります。
5|まとめ:データドリブンの核心
最後に一言でまとめます。
データドリブンとは、数字を使って“判断の質”を上げる技術である。
難しい分析ではありません。
今日から誰でも、どんな職種でも始められます。
次回予告:目標設定が劇的に変わるデータドリブン
次回は、
「根性目標」を卒業する:データから作る“背伸び目標”の作り方
を実例とともに紹介します。





