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はじめての統計検定講座~統計と教育の歴史から~

公開日

2025年1月20日

更新日

2025年2月23日

統計検定という検定試験をご存じでしょうか?データリテラシーやデータ分析のスキルを身に着けるための講座として、いま大変注目されている検定試験です。

統計学や統計教育の歴史から統計学の意義を理解し、後半は統計検定3級レベルの例題を使って、データの読み取りについて見ていきます。

統計検定やデータ分析に向けての勉強を始める第一歩として、ぜひ一緒に学んでみましょう!

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セミナーの概要

今回は、「はじめての統計検定講座~統計と教育の歴史から~」というテーマで、

統計学の基礎を学びつつ、その背景にある歴史や教育の流れを紐解いていきます。

統計学を学ぶ上で、なぜそれが必要なのか、どのように発展してきたのかを知ることで、

より深い理解が得られると考えています。

統計学の起源と日本への導入

まず、統計学の起源は西洋にありました。

「Statistics(スタティスティクス)」という言葉が示す通り、

元々は国家の管理や政策のために発展してきた学問です。

日本に統計学が伝わったのは江戸時代末期のこと。

当時、西洋の学問がどんどん輸入されていた中で、

「スタティスティクス」もまたカタカナ言葉として知られるようになりました。

最初にこれを日本語に訳したのが福沢諭吉です。

彼はこれを「統計学」ではなく、最初は**「政表(せいひょう)」**と訳しました。

なぜこのように訳したのか、その理由については本編で詳しく解説しますが、

当時の日本では「統計」という概念が存在していなかったため、

「政治を表す学問」という意味で「政表」としたのです。

統計学を広めた人物たち

福沢諭吉が統計学を日本に紹介した後、

大隈重信が政治に統計を活用し、日本に広めていきました。

彼は、岩倉具視使節団を通じて海外の情勢を調査し、

自国のデータを収集する重要性を強く感じたのです。

その影響を受け、統計院という国の機関を設置し、

日本における統計の基礎を築きました。

さらに、近代統計学の父と呼ばれる杉亨二(すぎこうじ)が登場します。

彼は大隈重信の直属の部下として活躍し、

日本初の国勢調査の準備を行うなど、統計学の発展に大きく貢献しました。

彼の人生を追うだけでも、統計学の歴史を深く知ることができるため、

本編では彼のエピソードを交えながら解説していきます。

数学と統計学の違い

次に、数学と統計学の違いについても触れていきます。

一見、似ているようで、実は根本的に異なる部分が多いのです。

数学は、**演繹的(えんえきてき)**な学問です。

つまり、前提が正しければ、結論も必ず正しいという考え方に基づいています。

例えば、「すべての猫はこたつで丸くなる」という前提があれば、

目の前の猫も必ずこたつで丸くなると断言できます。

一方、統計学は、帰納的(きのうてき)な学問です。

データに基づいて、ある程度の確率で結論を導き出すという考え方に基づいています。

つまり、「これまでに見た猫は、ほとんどがこたつで丸くなったから、

目の前の猫も高い確率で丸くなるだろう」という推測をするのが統計学です。

統計学は絶対的な結論を出さないため、

あらゆる可能性を考慮し、より現実に即した判断を行うことができます。

確率的思考の重要性

統計学を学ぶ上で、確率的思考の重要性についても強調しています。

例えば、サイコロを振ったときに「7」が出たという状況を考えてみましょう。

通常の考え方では「サイコロに7はないから異常だ」と結論づけますが、

統計学的には「7が出る確率が非常に低いから異常だ」と考えます。

なぜこのように考えるのかというと、

「7が出る可能性が0とは限らない」からです。

特殊なサイコロを使った可能性、記録ミスの可能性、見間違えの可能性など、

あらゆる可能性を考慮して、確率が低いから異常だという判断をするのです。

これが、統計学が持つ汎用性の高さであり、

現実の問題解決に役立つ理由でもあります。

セミナーの魅力

この講座では、統計学の歴史を学ぶだけでなく、

確率的思考を体感しながら身につけることができます。

また、数学と統計学の違いを理解することで、

統計学がなぜ今の時代に必要とされるのかを納得していただけるはずです。

次回予告

今回は、統計学の歴史と確率的思考について学びましたが、

次回は、統計検定の実践問題を通じて、

さらに深い理解を目指していきます。

楽しみにしていてくださいね。

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