就職に必要な数字力・数的リテラシーとは
公開日
2022年10月22日
更新日
2024年8月4日
この記事の主な内容
就職に数字力や数的能力は必要?
就職に数学は必要でしょうか?あるいは、数字力や、数的能力と呼ばれる力はあったほうがよいのでしょうか。結論から述べると、就職には数字力は必ず必要になります。大学3年生になって就職活動を始める学生も多いでしょう。例え文系の学生が多く所属する営業職、企画・管理などの職種であっても実務では数字・数学を用いることが少なくありません。コストや売上などの金銭データは多くの職種で意思決定の際に不可欠です。また、数量や期間など金銭データ以外にも数的能力を扱う場面は多く想定されます。このような日常業務を円滑に進めるため、企業は一定レベルの数字力を有する学生を採用しようと務めます。この記事では、就職活動の際に数学が必要となる場面と習得しておくべき数学の分野や数的リテラシーについて解説します。
就職で数学が必要になる場面
エンジニアやクオンツなどの理系専門職やコンサルティングファームなどでは業務の特性上、他の学生と比較して高度の数学力を要求されます。ここでは、これらの業種を除いた一般的な文系大学生の就職活動で算数や数学が必要となる場面を紹介します。一般的な就職活動では、エントリーシート⇒試験⇒面接⇒内定という順で進みます。数的能力が必要となるのは「試験」のステップです。SPIや玉手箱・GAB・CABといった試験に代表されるように、就職採用での試験には多くの場合に一般常識や国語力を問う問題の他に非言語分野といわれる数的リテラシーや数字力が求められる設問が存在します。次のセクションでは、これらの試験でどのような分野の理解が要求されるのか確認します。
就職で必要な数的リテラシー分野
ここでは、就職活動で主に受験するであろう2つのタイプの試験(SPIと玉手箱)の数的リテラシーの分野について紹介します。SPIと玉手箱はともにWebテスト型とテストセンター型の試験が存在し、それぞれ問題の範囲や傾向が異なります。また、SPIには加えて企業にて受験するペーパーテスト型の試験が存在します。
SPIで出題される問題は主に以下の通りです。
推論、図表の読み取り、集合、順列・組み合わせ・確率、割合と比率、速度算、損益算、仕事算、代金精算
推論とは与えられた情報から結論を導くであり、数人の発言を元に順位付けを行う問題が多いです。損益算では原価、定価、利益などの関係を扱います。
また、玉手箱で出題される問題は主に以下の通りです。
四則逆算、図表の読み取り、表の推測
四則逆算とは式の一部が空欄になっていてそれを埋める計算のことです。図表の読み取りでは図表から得られる情報を選択し、表の推測では時系列の傾向などを元に空欄のマスを推測します。
基本的にSPIであっても玉手箱であっても中学校で習う数学の範囲を超えたレベルの問題は少なく、高い正答率でテンポよく解いていくことが重要になります。また、方程式やグラフ、図形など長考を要する問題は少ないことが特徴です。SPIでは確率分野や比を用いる分野(速度算、割合と比率)など事前知識の有無が重要となる問題が多く、対策により大幅な得点の向上が望めます。対して、玉手箱では事前知識を必要とする問題が少なく、いかに早く処理できるかが重要となるため繰り返し問題を解き着実にスピードを上げていかなければなりません。つまり、必要なのは数字力や数的リテラシーと呼ばれる基本的な数字を扱う力や計算能力です。
まとめ
就職活動で次の選考に進むためには、試験で非言語分野が解けることが重要です。これらの試験では15~40分の間、数字力や数的リテラシーが問われる問題を解き続けなければなりません。そのため、必要な数的リテラシーとともに、集中力を保ち続けスピーディーに問題を解く計算能力が求められます。数学を苦手としている方は市販の問題集を用いて問題形式に慣れるとともに、図表の読み取りや確率、割合などの基本的な数字力を高めることに努めましょう。
<文/須藤>