小数の割り算のやり方【算数からやさしく解説】
公開日
2022年8月12日
更新日
2022年8月12日
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この記事の主な内容
小数の割り算
この記事では、小数が入った割り算について方法を解説します。
小数の割り算に入る前に、割り算にまつわる表現についておさらいをします。
\(12÷3=4\)という式を例に考えてみましょう
割り算において割る方の数を除数と呼びます。上の例では、”\(3\)”が除数です。
次に、割り算において割られる方の数を被除数と呼びます。上の例では、”\(12\)”が被除数です。
また、割り算の結果を商と呼びます。上の例では、”\(4\)”が商です。
これで小数の割り算について考える準備ができたので、早速考えてみましょう。
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被除数が小数となる割り算
被除数が小数となるとき、即ち割られる数が小数であるときについて考えます。
試しに、\(7.2÷9\)という式について考えてみましょう。
被除数が小数となる割り算の場合、まずは普通の割り算として考えてみます。
この場合は、\(72÷9\)を計算します。
\(72÷9\)は\(8\)となるので\(8\)が筆算の上に出てきます。
ここから、被除数の小数点の位置に注目して、小数点をそのまま筆算の上に持ち上げます。
最後に、\(.8\)の前に\(0\)をつけて\(0.8\)とします。
通常の割り算で商を小数点以下まで計算するとき小数点を\(8\)の後ろにつけるように、被除数が小数の場合も同じ考え方が使えます。通常の割り算では\(72\)の後ろの小数点を上に持ち上げますが、小数の割り算の場合も同じように\(7.2\)の小数点を持ち上げれば答えが求まります。
除数が小数となる割り算
次に、除数が小数となる割り算の例を見てみましょう。
今回は、\(18÷0.6\)という式について考えます。
除数が小数の割り算のポイントは除数の小数点をずらして整数にすることによって割り算をすることができます。そのため、除数の小数点を右にずらすとよいでしょう。
\(0.6\)という数の場合、小数点を右に一つずらすと、\(6\)になります。
次に、被除数である\(18\)の小数点も右にずらします。\(18\)の小数点は\(18\)の後ろにあるので、\(180\)になります。
また、除数と被除数の小数点を同じ数だけずらすことを忘れないようにしましょう。
除数と被除数の小数点を同じ数だけずらすということは除数と被除数をともに\(10\)倍、\(100\)倍していることと変わりないので、小数点の位置をずらしても計算結果は同じになります。
被除数が\(180\)、除数が\(6\)になったので、後は通常通り筆算を行います。
\(18÷0.6=180÷6=30\)
このように、\(30\)と答えを出しましょう。
小数同士の割り算
最後に、小数同士の割り算の方法について説明します。
小数同士の割り算は上で説明した\(2\)つの方法を組み合わせると計算することができます。
1. 除数が小数となる割り算と同様に、除数と被除数の小数点を右にずらす。
2. 被除数が小数となる場合、いつも通りに筆算を計算し、最後に小数点を上に持ち上げる。整数同士の割り算になった場合、いつも通りに筆算を計算する。
このようにして、除数が小数の場合の計算と被除数が小数の場合の計算さえ把握してしまえば、小数同士の割り算であってもすんなり答えを求めることができてしまいます。
例として、\(1.8÷0.6\)であれば、小数点をともに右にずらすことによって
\(1.8÷0.6=18÷6=3\)
という風に簡単に計算できます。
小数の割り算の活用
小数の割り算は日常生活で如実に使う場面は多くないかもしれませんが、小数の割り算によって様々な指標を求めることができます。例えば、自分の体重が一年前と比べてどれくらい変わったか知りたいとき、今年の体重を前年の体重で割って変化率を求めることができます。また、株価収益率(PER)などの財務指標を求めるときも小数の割り算が用いられます。
小数の割り算は小数の掛け算で用いる考え方を使用するため、今回の記事が難しいと感じた方は小数の掛け算のやり方についての記事を参照すると良いでしょう。
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<文/須藤>