デルタ株が空気感染をしないことの証明【新型コロナウイルス】
公開日
2021年8月7日
更新日
2021年8月7日
和からの堀口です。
実は、ちょっと困っています。
新型コロナウイルスの分析をしようと思ったのですが、東京都のモニタリング項目である「新規陽性者における接触歴等不明者数」が機能していなかったので困りました。
まず、こんなグラフがありました。
これはダメですね。
なぜなら、接触歴等不明者の数が増えていること自体に意味があるのではなく、接触歴不明の割合がどのように変化しているのかに意味があるからです。接触歴等不明者の人数は陽性者が増えていれば当然増えるわけです。
知りたいのはそこではなく、割合です。割合が重要です。
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感染力の強いデルタ株は既に9割蔓延している
最近流行りのデルタ型は、実は既に関東では、9割を占めていると考えられています。
デルタ型は、従来型のウイルスと比較して、感染力が高いことがわかっており、基本再生産数(一人が感染したときに何人に感染させるか)が6~8くらいではないかと言われています。(米疾病管理予防センター(CDC)より)
元々新型コロナウイルスの基本再生産数R_0が2.5程度を計算されていたとすると、いかにデルタ株がやばいのかがわかるかと思います。
今回は、これが本当か?を確かめます。
つまり、明らかな感染力が強い形であれば、どこで感染したかがわからない。接触歴の不明者の割合がグッと増える可能性があると考えられます。
しかし、データから見るにそれほど増えてはいないようです。
感染者の接触歴不明者割合は比較的高い水準(約65%)にはありますが、2021年1月ほどではありません。感染力が強ければ「どこで感染したかわからない。」人がもっと増えるはずですが、そうはなっていないということは、ある程度「●●で感染した」と自覚があるはずです。
もしくは、デルタ株が実は感染力が強くない?か・・・。あるいは、ワクチンの影響もあるかもしれないですし、生活スタイルの影響もあるのかもしれません。
思ったよりも感染者不明割合が増えていない、という事実は非常に重要であると思われます。
ぜひ、必要以上にデルタ型を恐れる必要はない、今まで通りにきちんと感染対策を進めるということが大事だと思われます。
少なくとも、デルタ株が飛沫感染ではなく、空気感染をするレベルではありませんね。
引用:デルタ型が関東9割、関西は6割 感染研推計-日本経済新聞
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<文/堀口智之>