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「ならば」の否定と対偶|論理命題の逆・裏・対偶をやさしく解説

公開日

2021年11月1日

更新日

2026年4月27日

この記事のポイント

・命題「PならばQ」の否定は「PかつQでない」(「ならば」の反対は「かつ」ではない)
「QならばP」、「PでないならばQでない」、対偶「QでないならばPでない」
対偶は元の命題と常に真偽が一致する(証明で使える)
・実例:「雨が降れば道が濡れる」の対偶は「道が濡れていなければ雨は降っていない」

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和から講師の岡崎です。

先日授業にて、次のようなご質問がありました。

論理を基礎から勉強しているのですが、「AまたはB」の否定が「Aではない かつ Bではない」のように、「かつ」と「または」が逆転するのが今ひとつ納得できません。
なぜこんなことになるのでしょうか?

上記は「ド・モルガンの定理」を一緒に学んでいるときにいただいた非常に鋭いご質問で、これを論理式と呼ばれる式を利用して書くと次のようになります。

ド・モルガンの定理
¬(A∪B)=(¬A)∩(¬B)

何やら怪しげな記号ばかりで、式だけ眺めていても「なぜこうなるのか」がさっぱり見えてこないですね。そこで、具体的に当てはめて考えてみましょう。

なぜ「ならば」と「かつ」が逆転するのか?

皆さんは、中小企業と大企業の違いをご存じでしょうか。業種により異なりますが、例えば製造業だと、

(資本金又は出資の)総額が3億円以下の会社 または 従業員数が300人以下

となっています。(参考:中小企業庁「中小企業・小規模事業者の定義」

では、そうすると大企業はどのような条件になるでしょうか。「総額3億円以下」「従業員数300人以下」のどちらか一方でも当てはまれば中小企業となりますから、大企業は両方の条件が必要になります。そのため、「ならば」という条件の否定は「かつ」になり、次のような条件となります。

(資本金又は出資の)総額が3億円より大きい かつ 従業員数が300人より大きい

他にも、自動車の運転に必要な視力は「右目0.3以上 かつ 左目0.3以上」ですが、その否定は「右目0.3未満 または 左目0.3未満」となります。どちらか一方が悪いと、私のようにコンタクトレンズや眼鏡が必要になります。他にも様々な「論理」が身近に使われていますので、ぜひ探してみてください。

おわりに

今回は論理に登場する「かつ」と「または」についてお話してきました。論理学や数学で抽象的な記号で表されているものに出くわしたときは、慌てず「具体的に考えるとどうなるだろう?」と考えてみてください。自分で例を挙げて説明することができれば、「他の例はどうだろうか?」「どんな時に成り立つのか?」といった深い理解につなげることができます。「もっと知りたい!」「できるようになりたい!」と思った方はぜひお気軽に和からへお越しください。

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それではごきげんよう。

逆・裏・対偶 対応表

命題の種類 形(命題:P ⇒ Q) 真偽の関係
もとの命題 P ⇒ Q 基準となる命題
Q ⇒ P もとと真偽が一致しないことが多い(独立)
¬P ⇒ ¬Q 逆と同じ真偽になる(互いに対偶)
対偶 ¬Q ⇒ ¬P もとの命題と必ず真偽が一致
「ならば」の否定 ¬(P ⇒ Q) ⇔ P ∧ ¬Q 「Pかつ Q でない」が反例

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