鬼滅の刃って、いつから凄くなったのか?-時系列で情報を集める-
公開日
2020年12月4日
更新日
2020年12月4日
前回、マスログで「鬼滅の刃って、何がどれだけ凄いのか?」を書かせていただきました。
今回は、「いつ」に焦点を当てて書きたいと思います。
もっと詳しく動画で見たい方はこちらから↓↓↓
この記事の主な内容
1.まずは情報を集めてみる
ビジネスでもよく「情報を集めろ!」と言われることがありますが、いざ言われてもどうしていいか結構、困ります。
そんなときはとりあえず、5W1Hを適当に使ってみると良いかもしれません。
ちゃんと使うのではなく、テキトーで良いと思います。
そこで、鬼滅の刃について、ネットなどで情報を集めて入れてみると、
・Who【だれが】作者:吾峠 呼世晴さん(女性といわれているが公式発表はなし)
・When【いつ】ジャンプ連載期間:2016年2月15日 – 2020年5月18日
・Where【どこで】週刊少年ジャンプ
・What【なにを】人気???
・Why【なぜ】知らんがな!!
・How【どのように】ここ、知りたい!!
パッと考えて解釈がよくわからないものは放置して、わかることと、知りたいことを調べていくのが、かんたんです。
とりあえず、作者や連載期間などを調べていると、アニメがテレビで放映されたこととか、グッズの事とか、いろんな記事が出てきます。
それらをある程度、興味があるものを軽く調べるだけでも、最初より相当に情報が集まります。
ただ、鬼滅の刃を「なぜ」作者が書いたのか?は調べてもあまり出てこないんですよね。
Wikipediaでも「作者は評価されないと思っていたが家族に促されて投稿したところ、第70回(2013年4月期)JUMPトレジャー新人漫画賞(審査員:篠原健太)で佳作を受賞した『過狩り狩り』が前身となっている」※ウィキペディア鬼滅の刃:引用
とあるだけで、不明なのでとりあえずスルーします。
他にもアニメの放映期間は2019年4月から9月で、「原作第1巻から第7巻冒頭までの物語を映像化」したらしいとか、次々に情報が集まってきます。
2.時系列でまとめて考えてみる
では、「いつから凄くなったのか?」を人気が出たのはいつなのか?と読み替えて、さらに人気度を測る一つの考え方として「検索数」で考えたいと思います。
集めた情報はまとまってなく、理解しにくいのでネットで検索数を時系列で図にしたものに集めた情報の大きいところを入れていきます。すると下記のような図ができ上り、とても見やすいです。
(下図は、私が欲しかった情報を簡潔にまとめてくれていたサイトがあったので、今回はそこから引用してます。)
※引用:『鬼滅の刃(きめつのやいば)』はなぜ人気?『ONE PIECE(ワンピース)』を超える異例の売上、大ヒットの理由に迫る
図を見ながら、自分が集めてきた情報を照らして考えていくと、
・アニメの放映期間は2019年4月から9月だった。
この期間に徐々に検索数が上がり、助走をつけて上がっていることがわかります。
広く認知され、話題となり主題歌まで注目されていきます。
また、思い出してみると、ローソンが対象商品を3つ購入で、鬼滅の刃のオリジナルクリアファイルがもらえるキャンペーンを行い、瞬殺で品切れになって騒がれたのが2020年1月のこと。
ネットでも鬼滅グッズに超高値がついて手に入らなかった時期です。
これも2020年2月後半から徐々にグッズの品切れ状態が緩和され、今に至っています。
つまり、2019年夏ごろから急激に人気になったため、各社がグッズ化するのが間に合わなかったとも考えられます。
3.比較してみる
鬼滅の刃の情報は集めたので、次は前回の記事で紹介した歴代累計発行部数1位のワンピースと比較してみたいと思います。
・赤線がワンピース
・青線が鬼滅の刃
鬼滅の刃が2016年からすでに4年も連載していたことを知らない人が結構いて、人気が出たのが2019年4月以降。1年半くらいで一気にファンを増やして、マンガなども爆発的に売れたことになります。
その爆発っぷりが、おそらくは本当の「凄さ」なんだと思います。
さらに映画が始まって
それにしても、ワンピース・・・安定感が凄さでしょうか。
ただ、鬼滅の刃は、やっぱり連載が終わった後、ちょっと落ちてます。
しかし、まだ単行本が発売されることもあり、一定で下げ止まり、10月に映画告知が過熱していき、さらに爆発することになっています。
4.すべてを総合して考える
前回と今回で、情報を集めて物事をとらえる方法をかんたんに紹介させていただきました。
さいごに、これらを全て集めて考えてみたいと思いますが、つまり、鬼滅の刃がいつから凄くなったのか?と言えば、アニメがテレビで放映された2019年4月からジワジワ広がり、2019年9月にアニメが終了するわけです。しかも、第7巻の冒頭までで続きが見れない・・・。
(第7巻の冒頭と言えば、今回の映画化されている無限列車までです)
・そのため、アニメで知った人たちが一気に漫画を買って読む。
・結果、2019年、瞬間的にワンピースより漫画が売れた。
・広く知られた後でも連載が続いているので、どんどん人気が出た。
・漫画を出ているところまで買った人がグッズを求めたが、なかったのでさらに加熱した
・連載が終わって検索が下がってきたところで、映画化が発表された。
・さらに映画化される部分は、アニメの続き。
・映画で興行収入が第2位になったところで、2020年12月4日に最終巻が発売
なんと素晴らしい施策のつながりでストーリーになっていることか!!
私が、鬼滅の刃の何が凄いのか?と聞かれたら、この「認知度を上げて売上を上げるため」の宣伝販売の仕組みを作った人」が凄い!!と言いたいです。
鬼滅の刃を知っていくと、ビジネスで当たり前に言われることについて改めて考えさせられます。
それは、「良い商品でも宣伝しないと売れない」ということです。
ジャンプで連載していた時も、一定の人気はあり巻頭カラー等もありましたが、社会現象となるほどの人気には至ってません。
テレビで多くの人に知られ→漫画の良さが理解され→次々に楽しめるコンテンツが続き→どんどん雪だるまのように大きくなった。
このように考えることもできるかと思います。
5.さいごに
2回に分けて鬼滅の刃について書かせていただきました。
漫画を読んでも考え方で、ビジネスに役立つスキルが身につきます。
この「考え方」がよく言われる論理的思考というものです。
論理的思考について、簡単なところから学んでみたい方は無料セミナーを行っていますので気軽にお越しください。データを見ながら、論理的思考を鍛えるカリキュラムになっています。
また、データを集めて分析するために必要な概念は「統計学」にあるので、こちらも数式を使わずに楽しく学べるカリキュラムがあります。
これら論理的思考や統計的思考があるだけで、人生の過ごし方や情報への受け止め方が大きく変わるのでおススメです。
基本のスキルが身につけば、漫画を読んでいても勉強になり、仕事力も上がります。
ぜひお試しください。
<文/綱島佑介>