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社会人のリスキリングが定着しやすい方法を性格から分析!

公開日

2025年9月18日

更新日

2025年9月30日

リスキリング(学び直し)は「何を学ぶか」だけでなく、「どう学ぶか」が成果を大きく左右します。仕事と両立しながら続けるためには、性格や行動のくせに合った学び方を選ぶことが近道です。

背景として、世界経済フォーラムの調査では、2030年までに働く人の中核スキルの約4割が入れ替わると見込まれています。また、企業が変革するうえでの一番の壁として「スキル不足(63%)」が挙げられています。つまり、社会人が「続けて学ぶ仕組み」を持つことは、もはや必須だと考えられます。

まずは全体像:学び方は大きく3タイプ

  • 個別指導:先生やコーチと1対1で学ぶやり方。自分の目的・弱点に合わせてくれます。
  • オンライン集団講座:同じ時期に集まった仲間と一緒に、決まった日時のライブ授業で学びます。
  • オンライン動画学習:録画された授業や教材を好きな時間に視聴して進めます。

3タイプの比較(早見表)

学び方 ざっくり特徴 向き・得意 つまずきやすい点 続けるコツ
個別指導(1対1) 目的や弱点にカスタム対応。その場で質問しやすい。 一人だと続きにくい/短期で成果を出したい 費用が比較的高い 毎回、ゴールと宿題をコーチと確定する
オンライン集団講座 仲間締め切りが行動を後押し。ライブ中心。 人との約束が原動力/他者から刺激を受けたい 日程が合わないと参加しづらい 録画・補講の活用/学習ペアを作る
オンライン動画学習 時間の自由度が高い。費用は比較的お手頃。 自分で計画して動ける/スキマ時間を使いたい 先延ばしで挫折しやすい 15〜30分の小さな単位に区切る/週1回の自己チェック

例えば、大学のメンタリング(個別の伴走)は継続率の改善に効果があるとする報告もあります。

また、ライブで手や頭を動かす双方向学習(アクティブ・ラーニング)は、成績向上や失敗率低下と結びつくことが多くの研究で示されています。オンラインでも教える存在(教示プレゼンス)社会的つながりが成果や満足度に関係しやすいと考えられます。

一方、動画のみは自由度が高い反面、やる気の維持が難しくなることがあります。医療教育のランダム化比較試験でも、知識量は同程度でも非同期(録画)のほうが受け入れや動機が下がりやすい傾向が示されています。

性格・行動傾向でわかる:あなたに合う学び方チェック

個別指導がハマりやすい人

  • 締め切りや伴走者がいると頑張れる
  • 「分からない」をその場で解消したい
  • 自社の課題に直結させたい(現場データで練習したい)
  • 短期間でギャップを埋めたい
  • 一人だと先延ばしにしがち

オンライン集団講座がハマりやすい人

  • 人との約束が原動力になる
  • 他の人の質問や発表から学ぶのが好き
  • 毎週など一定のリズムがあると動ける
  • 課題提出などアウトプットもやりたい

オンライン動画学習がハマりやすい人

  • 自分のペースで進めたい
  • 通勤や昼休みなどスキマ時間を使いたい
  • 分からない所を繰り返し視聴したい
  • コストを抑えながら幅広く試したい
  • 自分で決めた予定を守るのが得意

よくあるつまずき → 先回り対策

  • 個別指導:費用が気になる → 要所に絞って個別、普段は動画や集団で復習・演習。毎回「次回までにやること」を3つ以内に。
  • 集団講座:欠席が重なる → 録画+小テストで追いつく。ペア学習でペース維持。
  • 動画学習:途中で挫折 → 15〜30分の小目標に分ける。週1回のセルフ点検や短い共有会を入れる。

はじめてでも回せる「90日ハイブリッド設計」

  1. 初回(個別50分):3か月後の「できること」を言語化。評価方法も先に決めます。
  2. 毎週(動画15〜30分×2本):スキマでインプット。視聴後は1分メモ
  3. 隔週(集団60〜90分):手を動かす演習+簡単な課題提出。
  4. 月1(個別50分):現場の資料・データに当てはめて壁を突破。
  5. 最終週:Before/Afterを3スライドでまとめ、上司やチームに共有。

同期(ライブ)と非同期(動画)は、知識の定着度は近い場面もありますが、非同期はモチベが下がりやすいという報告もあります。目的に合わせて使い分ける・組み合わせる設計が有効だと思います。

日本企業の現状(数字)

  • 企業のリスキリング実施は8.9%、今後「取り組みたい」17.2%(合計26.1%)。
  • 課題:時間の確保(42.1%)人材不足(38.9%)、取り組んでいる企業ではモチベ維持が難しい(42.0%)がトップ。
  • 取り組み内容ではeラーニング・オンライン学習の活用(47.5%)が上位となっているようです。

まとめ:3つを全部そろえる会社は少数派。だから「組み合わせ学習」に価値があります

ポイント1|市場の実情
学習サービスはおおむね次の専門領域ごとに提供されがちです。例として、Udemy Businessオンデマンド動画に特化、Mavenコホート型(集団ライブ)BetterUpCoachHub1対1コーチングが主軸です。公開情報を見渡すと、1社で「個別・集団・動画」の3つすべてを自社内で柔軟に提供できる例は多くありません(筆者の見立て)。

ポイント2|3つを絡める利点

  • 続きやすい:集団で締め切り仲間の刺激、動画で復習、個別で壁を突破。研究知見(アクティブ・ラーニング/教示・社会的プレゼンス)とも整合します。
  • 費用対効果:高価な1対1は要所で投入、ふだんは動画や集団で実践量を確保。
  • 現場適用が速い:個別で自社データに直結、集団で他者事例を得て、動画で必要箇所だけ補充
  • モチベ低下を抑える:動画のみで起きがちな低下に、ライブ接点を混ぜてブレーキをかけます。

ポイント3|和から株式会社は「3つを全部」提供
貴社(和から株式会社)は、個別指導オンライン集団講座動画学習(ハビット)3方式すべてを提供されています。学習者の性格や忙しさに合わせ、1社内で設計と配分が完結するのは大きな強みです。

一言でまとめると:
性格と仕事状況に合わせて、1対1 × 集団 × 動画使い分ける/組み合わせる。これが、社会人のリスキリングを現場で続けるコツだと思います。

<文/綱島佑介>

参考・出典

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