【ロマ数トレラン】高校数学から始める量子コンピュータ入門
公開日
2023年12月24日
更新日
2024年3月1日
量子コンピュータの初学者対象セミナー
本セミナーは量子力学、量子コンピュータの初学者を対象として, 量子コンピュータの基礎理論を理解することを目的とし, テキスト「みんなの量子コンピュータ」を一緒に読み進めていきます. 基本的にはテキストの内容を解説,および参加者との対話で進めたいと思います.
本セミナーを受講することで、量子ビットや量子もつれがどのように作られるか, 量子もつれの考え方が量子テレポーションや量子アルゴリズムなどにどのように利用されるなど量子コンピューティングの基本にある考えが明確に理解できます.
また, 量子コンピュータが古典コンピュータ(チューリングマシン)を包含し量子計算(量子ビット)が古典計算(古典ビット)より本質的であることを理解できます.
量子コンピュータの基本原理を学ぶ
最近量子コンピュータに関する話題をよく耳にするようになりました. 現在のいわゆるチューリングマシンは半導体素子の微細化と高集積によって高速演算や大規模記憶容量を実現し発展してきました. しかし微細化の物理的な限界により現状のコンピュータの能力の限界が見えてきました. それに対して,一部実現されつつある量子コンピュータの高度な演算処理能力に未来のコンピュータとしての期待が寄せられるようになってきたからです.
量子コンピュータ (広くは量子情報理論) は量子力学的な系(量子系)を利用する情報科学です. 20世紀始めの四半世紀の間に,ミクロの世界に関する私たちの理解は根本的な変化を遂げました. そしてこのミクロの世界の物理を記述する理論として量子論が誕生しました.
ミクロの世界では日常のスケールでは経験しないような不思議な現象が起きています. 例えば昨年のノーベル物理学賞の受賞対象となった量子もつれは, 当初から量子力学の根幹にかかわる問題と認識されていました. これは量子系の持つ特徴であることが実験的に確認されると, 基礎的な研究対象から実用的な対象へと,パラダイムシフトを起こしました. そして量子コンピューティングでは量子論のアイデアの「重ね合わせ」,「量子もつれ」,「物理操作(測定)」を計算の全く新しい考えとして取り入れ, これらを駆使した量子回路を構成することで様々な情報処理を行うことを可能にしました.
さて量子コンピュータは量子効果を利用するため,量子論の基本概念を理解していることが不可欠です. 幸いにもこの基礎的部分に関しては比較的簡単な線形代数で記述されます.これをもとに新しい概念が量子計算においてどのように使われるかが理解できます.
そして量子コンピュータの基本的な動作原理を理解することで,自然が(素朴)実在論的な世界ではなく真に量子論的な世界であることが実感できると考えられます.
受講対象
これから量子コンピュータを学んでみたい方を対象にします. 量子力学の知識を前提としないため、文系の方の参加も歓迎します. ベクトル和、スカラー倍と行列の掛け算など、線形代数の基礎的な知識があることが望ましいですが, テキストにて補充が可能です.
セミナー内容
第1回 スピン
第2回 線形代数
第3回 スピンと量子ビット
第4回 量子もつれ
第5回 ベルの不等式
第6回 古典論理, ゲートおよび回路
第7回 量子ゲートと回路
第8回 量子アルゴリズム
第9回 量子アルゴリズム
第10回 調整
セミナーの様子
セミナー基本構成
※内容によっては授業内に演習時間を含める場合がございます
本編受講希望者の方向けの注意事項
・通信トラブル等が発生した時に、講師、受講生で円滑に連絡を取り合えるようLINEグループを作成します。LINEグループへの参加は必須とさせていただきますので、予めご了承ください。
・オンラインセミナー受講の際に必要となるパソコン、タブレットまたはスマホ等の通信機器、およびWiFi等のインターネット接続サービスは受講生ご自身でご準備いただきます。
・Apple Pencilなどのスタイラスペンやペンタブなど、画面にペンによる書き込み、描画を行える環境をご準備いただくことを推奨いたします。
・欠席者には録画動画だけでなく、セミナーで使用する配布資料(pdfファイルやurl等)も出席者同様配布いたします。
※開催回ごとに多少構成が変わることがあります。
お持ち物と注意事項
「みんなの量子コンピュータ」
本テキストは前書きにある通り, 高校数学と少しの努力を前提として書かれており, 量子力学や高度な数学を学んでいない初学者を対象とするものです. 初学者を対象としていますが, ごまかし, 誤りなく量子コンピュータの基本概念からアルゴリズムまで解説をしている良書です.
料金
定員
特定商取引法に基づく表示
セミナー監修
本田耕一郎(ほんだ こういちろう)
<講師略歴>
1951年 兵庫生まれ。
1974年 東京工業大学理学部卒業 ,1976年東北大学大学院理学研究科修了
専攻は物性理論 ランダム系の電子状態に関する研究を行った.
大学院修了後,電機メーカーの研究所にて半導体物性の研究,その後半導体LSIの開発研究に従事. 東北大学理学修士, 東京工業大学工学博士
数学塾「和」講師
国立大学客員教授, 私立大学非常勤講師など.
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。
会場とスケジュール
ガイダンス回(無料)
オンライン教室第0回 2024年1月13日(土) 13:00~14:30
当日の様子はこのページの≪セミナーの様子≫からご覧いただけます。
本編(有料)※満員のため募集を終了しました。
オンライン教室第01回 2024年1月27日(土) 13:00~15:30
第02回 2024年2月10日(土) 13:00~15:30
第03回 2024年2月24日(土) 13:00~15:30
第04回 2024年3月09日(土) 13:00~15:30
第05回 2024年3月23日(土) 13:00~15:30
第06回 2024年4月06日(土) 13:00~15:30
第07回 2024年4月20日(土) 13:00~15:30
第08回 2024年5月04日(土) 13:00~15:30
第09回 2024年5月18日(土) 13:00~15:30
第10回 2024年6月01日(土) 13:00~15:30
※最小履行人数は4名となります。最小履行人数に満たない場合、非開催となり、料金は返金させていただきます。開催有無は第一回ゼミの7日前に確定となります。
※ガイダンス回翌日18:00時点での申込数が定員を超えている場合は、抽選にて参加者を決定させていただきます。予めご了承ください。
※本編お申し込みの方にはご入金方法をメールでご連絡いたします。