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【ロマ数トレラン】リーマンの学位論文に学ぶ複素変数関数論

公開日

2023年8月27日

更新日

2024年3月1日

オンライン教室の講座です。

∞リーマン面の原型を認識し、複素多様体の概念の誕生の経緯を追体験する∞

本セミナーの目標は二つあります。ひとつはリーマンの学位論文を概観してリーマン面の原型を認識すること、もうひとつはヘルマン・ワイルの著作『リーマン面のイデー』により複素多様体の概念の誕生の経緯を追体験することです。

今日の複素変数関数論の源泉を求めて数学史をさかのぼると、コーシー、ヴァイエルシュトラス、それにリーマというン三つの泉に出会います。コーシーのねらいは算出の困難な実定積分の数値を求めることにあり、留数解析と呼ばれる手法を提案することによりこの課題に応じました。これに対しヴァイエルシュトラスとリーマンの手にはアーベルとヤコビが建設した楕円関数論と超楕円関数論がありました。アーベルは楕円関数論の延長線上に超楕円関数論を構想し、これを受けてヤコビは「ヤコビの逆問題」と呼ばれる問題を提示しました。これを解決することはヴァイエルシュトラスとリーマンの共通の課題となり、そのためにそれぞれに固有の仕方で複素変数関数論の一般理論が建設されることになりました。その際、リーマンが全理論の土台に据えたのがリーマン面の概念でした。リーマンは1851年の学位論文でその様子を詳細に叙述していますので、それを概観することが本セミナーのひとつ目的です。

 リーマンの学論文から60年余ののち、ヘルマン・ワイルの著作『リーマン面のイデー』が出版されました。ワイルはリーマンが提案したリーマン面の概念の本性を深く考察し、今日の語法でいう複素多様体の概念を造形しました。これが今日の複素多様体論の出発点になりました。そこでワイルはリーマンの学位論文をどのように読んだのかという問いを立てて、ワイルの著作を概観したいと思います。これが本セミナーのもうひとつの目標です。

受講対象

これから学ぼうとする人、学びつつある人、学び直そうと考えている人など、複素変数関数論と複素多様体に関心のあるすべての人びと。

必要な数学知識

特別の前提となる知識はありません。有理関数、指数関数、対数関数、三角関数など、初等関数の微積分について、複素変数関数論の視点に立って第一歩から解説します。

セミナー内容

・複素対数の無限多価性の発見
・関数の発見
・コーシー=リーマンの方程式
・ガウス平面
・リーマン面の原型
・リーマン面上の連続関数
・単連結なリーマン面
・リーマン面の連結度
・リーマン面上の面積分
・リーマン面上の線積分
・非本質的特異点と本質的特異点
・1価関数と多価関数
・関数の多価性とリーマン面
・対数関数のリーマン面
・境界条件と不連続条件
・等角写像
・解析関数の構成
・関数の多価性の由来
・ディリクレの原理
・代数関数論
・アーベル関数

※受講者の理解度により、上記内容は変更となることがあります。
※進行具合により、上記内容が前後することがあります。

セミナーの様子

セミナー基本構成

本編:全10回(150分/回)※質疑応答を含む
※内容によっては授業内に演習時間を含める場合がございます

∞セミナーの進め方∞


毎回ノートを準備して、それに沿って講義しますが、途中で自由な話し合いができるようにしたいと望んでいます。具体的な計算も重要ですので、課題または宿題を出したいです。


∞本編受講希望者の方向けの注意事項∞


・通信トラブル等が発生した時に、講師、受講生で円滑に連絡を取り合えるようLINEグループを作成します。LINEグループへの参加は必須とさせていただきますので、予めご了承ください。
・オンラインセミナー受講の際に必要となるパソコン、タブレットまたはスマホ等の通信機器、およびWiFi等のインターネット接続サービスは受講生ご自身でご準備いただきます。
・Apple Pencilなどのスタイラスペンやペンタブなど、画面にペンによる書き込み、描画を行える環境をご準備いただくことを推奨いたします。
・欠席者には録画動画だけでなく、セミナーで使用する配布資料(pdfファイルやurl等)も出席者同様配布いたします。

※開催回ごとに多少構成が変わることがあります。

料金

本編:65,500円 ※早期割引あり

定員

本編:8名

特定商取引法に基づく表示

特定商取引法に基づく表示についてはこちらを参照ください。
1.支払方法:銀行振込又はクレジットカード払いが利用できます。
2.支払い時期:土日を除く開催日4日前

セミナー監修

高瀬正仁 (たかせ まさひと)

1951年、群馬県の山村、勢多郡東村(現在、みどり市)に生れる。東京大学卒業後、九州大学大学院に進む。大学院は理学研究科数学専攻。前期修士課程修了。後期博士課程中退。九州大学理学部数学科助手、講師、准教授を経て、基幹教育院教授。2016年、定年退職。
専攻は多変数関数論と近代数学史。オイラー、ガウス、アーベル、リーマンなど、数学の古典の翻訳を続けるとともに、岡潔と高木貞治の評伝を執筆した。

担当講師

※日程により一部講師が変わる事があります。

会場とスケジュール

ガイダンス回(無料)

オンライン教室

第0回 2023年09月16日(土) 14:00~15:30

※開催は終了しました。ガイダンス回は「セミナーの様子」からご確認いただけます。

本編(有料)

オンライン教室

※募集を締め切りました。

第01回 2023年09月30日(土) 14:00~16:30

第02回 2023年10月14日(土) 14:00~16:30

第03回 2023年10月28日(土) 14:00~16:30

第04回 2023年11月11日(土) 14:00~16:30

第05回 2023年11月25日(土) 14:00~16:30

第06回 2023年12月09日(土) 14:00~16:30

第07回 2023年12月23日(土) 14:00~16:30

第08回 2024年01月13日(土) 14:00~16:30

第09回 2024年01月27日(土) 14:00~16:30

第10回 2024年02月10日(土) 14:00~16:30

※セミナーの性格上、本編の定員は8名とさせていただきます(先着順)。
※最小履行人数は4名となります。最小履行人数に満たない場合、非開催となり、料金は返金させていただきます。開催有無は第一回ゼミの7日前に確定となります。
※ガイダンス回翌日18:00時点での申込数が定員を超えている場合は、抽選にて参加者を決定させていただきます。予めご了承ください。
※本編お申し込みの方にはご入金方法をメールでご連絡いたします。

ガイダンス回(無料)

第0回 2023年09月16日(土) 14:00~15:30

※開催は終了しました。ガイダンス回は「セミナーの様子」からご確認いただけます。

本編(有料)

※募集を締め切りました。

第01回 2023年09月30日(土) 14:00~16:30

第02回 2023年10月14日(土) 14:00~16:30

第03回 2023年10月28日(土) 14:00~16:30

第04回 2023年11月11日(土) 14:00~16:30

第05回 2023年11月25日(土) 14:00~16:30

第06回 2023年12月09日(土) 14:00~16:30

第07回 2023年12月23日(土) 14:00~16:30

第08回 2024年01月13日(土) 14:00~16:30

第09回 2024年01月27日(土) 14:00~16:30

第10回 2024年02月10日(土) 14:00~16:30

※セミナーの性格上、本編の定員は8名とさせていただきます(先着順)。
※最小履行人数は4名となります。最小履行人数に満たない場合、非開催となり、料金は返金させていただきます。開催有無は第一回ゼミの7日前に確定となります。
※ガイダンス回翌日18:00時点での申込数が定員を超えている場合は、抽選にて参加者を決定させていただきます。予めご了承ください。
※本編お申し込みの方にはご入金方法をメールでご連絡いたします。

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