線形代数体系マスター講座-行列から固有値・ジョルダン標準形へ、大学数学の奥深さを味わう線形代数-
公開日
2026年10月22日
更新日
2026年10月22日
数式がつながる瞬間、数学はもっと面白くなる。
行列から固有値、そしてジョルダン標準形へ。
大学1〜2年次の線形代数を、全7回・14時間でじっくり探究する。
行列の掛け算、行列式、ベクトル空間、固有値、対角化。
線形代数を学んだことがある方なら、一度は出会ったことのある言葉かもしれません。
それぞれに計算のルールがあり、公式があり、解き方があります。
けれど、線形代数の本当の面白さは、それらを一つひとつ覚えることだけではありません。
行列を「空間を動かす変換」として眺めてみる。
すると、行列の積は変換を重ねる操作として理解でき、行列式は面積や体積の拡大率として見えてきます。
さらに、ベクトル空間や基底という抽象的な概念が、線形写像や固有値、対角化へとつながっていく。
一見バラバラに見えた数学の知識が、ひとつの美しい体系として姿を現す。
その瞬間こそ、数学を学ぶ醍醐味ではないでしょうか。
本講座では、行列が表す幾何学的な変換から出発し、連立一次方程式、行列式、ベクトル空間、線形写像、固有値、対角化、そしてジョルダン標準形までを体系的に学びます。
公式を覚えるだけでは出会えない、線形代数の奥深い世界を一緒に探究してみませんか。
なぜ、線形代数はこんなにも美しいのか。
線形代数の魅力のひとつは、さまざまな数学的対象を、共通の考え方で捉えられることにあります。
例えば、行列は単なる数字の表ではありません。
平面を回転させたり、引き伸ばしたり、傾けたりする変換を表すことができます。
そして、その変換の中には、向きを変えずに伸び縮みする特別な方向が存在することがあります。
それが、固有ベクトルです。
行列の計算から始まった話が、空間の性質へと広がり、固有値や対角化という新しい世界へつながっていく。
さらに、対角化できない行列に出会ったときには、ジョルダン標準形という考え方が登場します。
その問いを追いかけていくと、次の数学が自然と姿を現す。
線形代数には、そんな発見の連続があります。
本講座の3つの特徴
行列の基本からジョルダン標準形まで、体系的に学ぶ
行列の計算から始まり、ベクトル空間、線形写像、固有値、対角化、そしてジョルダン標準形へ。
大学の線形代数を全7回にわたって学び、個々の概念がどのようにつながっているのかを理解します。
公式をただ覚えるのではなく、線形代数をひとつの美しい数学の体系として捉える。そんな学びを大切にします。
図形的なイメージと計算演習の両方から理解を深める
行列による空間の変換や、行列式が表す面積・体積の変化など、抽象的な概念を図や具体例から理解していきます。
さらに、行基本変形、行列式、固有値、対角化などの計算演習にも取り組みます。
「意味がわかる」と「自分で解ける」。その両方を目指します。
数学の美しさと、現代科学への広がりを楽しむ
線形代数は、AI・機械学習、画像処理、3DCG、データ分析など、さまざまな分野の基礎となる学問です。
講座では、学んだ数学が現実の技術とどう結びついているのかにも触れます。
数学そのものの奥深さを味わいながら、その可能性や広がりも発見できます。
本講座で目指す3つのゴール
線形代数の主要な概念を、つながりのある知識として理解する
行列、行列式、ベクトル空間、線形写像、固有値、対角化などの意味と関係を理解し、線形代数の全体像を捉えられるようになる。
基本的な計算を自分の力で進められるようになる
行基本変形、逆行列、行列式、基底・次元、固有値・固有ベクトル、対角化などについて、考え方を理解したうえで計算に取り組めるようになる。
ジョルダン標準形まで学び、さらに先の数学へ進む土台をつくる
対角化できない行列の扱いにも触れ、ジョルダン標準形の考え方を理解する。大学数学の発展的な内容や関連分野を、さらに学んでいくための基礎を身につける。
線形代数の美しさは、現代の科学技術にも息づいている。
線形代数は、数学として奥深いだけでなく、現代のさまざまな技術を支える学問でもあります。
画像処理や3DCGに登場する行列による変換。AI・機械学習におけるベクトルと行列の計算。データの類似度を測る内積。検索技術のPageRankや、データ分析の主成分分析(PCA)。
本講座では、各回の数学的な内容に関連する、こうした応用例も紹介します。
数学の理論が、現実の技術の中でどのように生きているのか。そのつながりを知ることも、学ぶ楽しさのひとつです。
数学そのものを深く味わいながら、その先に広がる科学技術の世界にも触れていきましょう。
「大学数学入門」と「体系マスター講座」。それぞれに違う面白さがあります。
和からでは、線形代数を学べる講座として「大人のための大学数学入門」も開講しています。
どちらも線形代数を扱いますが、学び方と目指すところが異なります。
大人のための大学数学入門
数学の面白さを、具体的な応用から発見する。
線形代数の基本的な考え方に触れながら、人口予測や回帰分析などの題材を通して、数学と現実世界とのつながりを楽しむ講座です。
「線形代数って、こんなところで役立つんだ!」という発見を大切にしています。
線形代数 体系マスター講座
数学の奥深さを、ひとつの体系として探究する。
行列の基本からベクトル空間、線形写像、固有値、対角化、ジョルダン標準形まで。
各概念がどのようにつながっているのかを理解しながら、演習を通して計算力も身につけます。
「なるほど、ここであの概念がつながるのか!」という発見を大切にしています。
どちらかを受講したら、もう一方は不要?
いいえ。むしろ、両方を学ぶことで線形代数への理解がさらに深まります。
4回講座で応用の面白さを知った方が、7回講座で数学的な仕組みをじっくり探究する。あるいは、7回講座で理論を学んだ方が、4回講座で実際の活用場面に触れてみる。
同じ線形代数でも、違う角度から眺めることで、新たな発見が生まれます。
もっと深く、もっと自由に。大学数学を楽しもう。
線形代数を学ぶ楽しみ方は、ひとつではありません。ひとつのテーマを徹底的に演習することも、学びを深める方法のひとつです。
和からでは、特定のテーマに集中して取り組める「大学数学一点突破」講座もご用意しています。
体系的に学ぶことと、ひとつのテーマを掘り下げること。それぞれの学びを組み合わせながら、線形代数の世界をさらに楽しんでみませんか。
公式の先へ。線形代数の、その奥深い世界へ。
数学には、学べば学ぶほど新しい疑問が生まれ、さらに知りたくなる魅力があります。
かつて学んだ線形代数を、もう一度じっくり学び直したい。大学数学の世界に、これから本格的に踏み込んでみたい。AIや科学技術を支える数学の仕組みを、自分の力で理解したい。
そんな皆さんと、全7回をかけて線形代数の世界を探究できることを楽しみにしています。
数式がつながる瞬間、数学はもっと面白くなる。
その喜びを、ぜひ一緒に味わいましょう。
受講対象
AI・データサイエンス・CGなどのデジタル分野を支える数学的な基礎を身につけたい方から、純粋に数学の奥深さを楽しみたい方まで。
行列の基本からジョルダン標準形まで、大学の線形代数を一から体系的に学びたい方におすすめの講座です。
✓ 大学で線形代数を学んだものの、「計算はできたけれど、意味がよく分からなかった」という方
✓ 機械学習やデータ分析を学ぶ中で、行列・固有値などの数学的な基礎を固め直したいエンジニア・データ分析担当の方
✓ 線形代数を断片的な知識ではなく、ジョルダン標準形まで一通り体系的に学びたい方
✓ 数学が好きで、趣味や知的好奇心から大学数学の世界を本格的に探究してみたい方
✓ 大学でこれから線形代数を履修する方や、授業で学んだ内容をより深く理解したい学生の方
✓ 公式や計算方法を覚えるだけでなく、その背景にある数学的な意味や理論を理解したい方
必要な数学知識
高校数学、特にベクトルの基本を学んだことがあれば受講できます。
行列についての事前知識は必要ありません。基本から順を追って学んでいきます。
セミナー内容
一次変換と行列
~行列は「空間を動かす変換」~
写像と変換の考え方から出発し、平面の一次変換(回転・拡大・対称移動・せん断)が行列で表せることを学びます。行列の定義と演算(和・スカラー倍・積)、変換の合成が行列の積になる理由、積の非可換性、転置・対称行列など行列の種類と性質までを扱います。
連立一次方程式と逆行列
~掃き出し法をマスターする~
連立一次方程式を拡大係数行列で表し、行基本変形(掃き出し法・ガウスの消去法)で解く手順を学びます。行列の階数(ランク)と解の個数(ただ1つ・無数・解なし)の関係を整理したうえで、基本行列の正体、正則行列と逆行列、掃き出し法による逆行列の計算までを演習します。
行列式
~面積・体積の拡大率と余因子展開~
行列式を「変換による面積・体積の拡大率」として定義し、2次・3次の計算(サラスの方法)と、多重線形性・交代性・積の行列式などの基本性質を学びます。後半は余因子と余因子展開による高次の行列式の計算、余因子行列を用いた逆行列の公式までを扱います。
ベクトル空間・基底と次元
~「ベクトル」を抽象化する~
「足し算とスカラー倍ができるもの」としてベクトル空間を捉え直し、部分空間、一次結合、一次独立・一次従属を学びます。そのうえで、空間の「座標軸」にあたる基底と、空間の大きさを表す次元の概念を導入し、行列式や階数を用いた基底の判定・次元の計算を演習します。
線形写像と内積
~構造を保つ写像と「長さ・角度」~
一次変換を一般の次元へ広げた線形写像を定義し、その基本性質と行列表現(基底の行き先を並べる)を学びます。後半は内積の定義と性質、長さと角度、正規直交基底、直交変換・ユニタリ変換、ベクトル積(外積)を扱い、類似度計算などの応用にも触れます。
固有値・固有ベクトルと対角化
~行列の「個性」を読み解く~
変換で向きを変えない特別な方向として固有ベクトルを導入し、固有多項式(特性方程式)による固有値の計算、固有空間、固有値の重複度と固有空間の次元の関係を学びます。そのうえで対角化の条件と手順、対角化による行列のべき乗の計算を演習し、マルコフ連鎖(推移の長期予測)などの応用を紹介します。
最小多項式とジョルダン標準形
~線形代数の到達点へ~
対角化できない行列はどう扱えばよいのか——その答えとして、最小多項式による対角化の判定、広義固有空間、ジョルダン標準形の計算、ジョルダン分解を学びます。最後に全7回を総括し、PageRank・主成分分析(PCA)・特異値分解(SVD)など、線形代数のこの先に広がる世界を紹介します。
セミナー基本構成
※開催回ごとに多少構成が変わることがあります。
お持ち物と注意事項
・講義ノート(PDF・全91ページ)は第1回の前日までにメールで配布予定です。印刷またはタブレット等で参照できる状態でご参加ください
料金
Webフォーム申込:税抜 50,000円(税込 55,000円)
通常申込:税込 77,000円
※Webフォーム申込価格は、当サイトの申込フォームからお申し込みいただく場合に適用されます。
特定商取引法に基づく表示
セミナー監修
岡本 健太郎(おかもと けんたろう)
<講師略歴>
学歴:九州大学大学院数理学府博士後期課程修了(数理学博士)
出身:山口県下関市
所属学会:日本数学会, 日本アクチュアリー会
資格:高等学校数学科教員免許(専修免許), 統計検定1級(数理統計)
数理学の博士号を取得した切り絵アーティスト。
国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター 特任フェロー(2021~2022)
ドイツのチュービンゲン大学に研究員として滞在経験あり。元日本学術振興会特別研究員。
数学教育にも力を入れており、学生から社会人まで、わかり易く授業を展開。指導可能範囲は中学・高校数学から、大学の教養・専門分野、データ分析まで幅広く対応。また「数学」を使ったアート活動(切り絵)を通して、数学の有用性だけでなく美しさや魅力について積極的に発信。
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。
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