【算数からやさしく解説】空間図形(立体)の体積~球編~
公開日
2025年3月2日
更新日
2025年4月10日

【算数からやさしく解説】空間図形(立体)の体積~球編~
こんにちは。今回のテーマは、空間図形の中でも少し特別な形「球」についてです。ここまで直方体・立方体・三角柱・三角錐・円柱・円錐・四角柱・四角錐と、さまざまな立体の体積についてお話してきましたが、今回はその集大成として、球の体積をやさしく解説していきたいと思います!
球の体積の公式とその形の特徴
まず、球もれっきとした立体図形のひとつです。空間図形というのは、平面図形に「高さ」の概念を加えてできた立体でしたよね。そしてこの球は、どこを切っても断面が円になるという、とても美しい特徴を持った立体でもあります。
そんな球の体積を正確に求めるには、本来「積分」という少し高度な数学の考え方が必要になります。そのため、小・中学生のうちは公式として覚えてしまうのが良いでしょう。
球の体積の公式は、4/3 × π × 半径³(半径の3乗) です。この式の中にπ(パイ)が含まれていることからも分かるように、球と円の関係はとても深いんです。
球の表面積も一緒に覚えておこう!
体積と並んで、球の問題でよく登場するのが「表面積」です。こちらの公式も紹介しておきます。
球の表面積は、4 × π × 半径²(半径の2乗) という形になっています。体積の公式ととてもよく似ていますが、3乗が2乗になっていたり、係数が4/3から4に変わっていたりします。
これら2つの公式、見た目が似ているのでごっちゃになりがちなんですが、実は体積の式を微分することで表面積の式が出てくるという面白い関係があるんです。
公式の“覚え方”としての微分的アプローチ
ちょっと先取りになりますが、体積の式が「4/3 × π × R³(Rは半径)」だったとします。この3を下に下ろしてきて掛け算して、代わりに指数を1つ減らして「R²」にすると、4 × π × R² になります。これが表面積の式です。
これは本来「微分」という操作に基づいた考え方なのですが、公式を覚えるための“覚え方”としても使えるので、とても便利です。「3乗だったら3を前に出して、指数を1減らす」なんていうイメージで覚えておくと、将来数学を学ぶときにも役立つかもしれません!
体積と面積の“情報の数”の違いにも注目!
今までのお話でも出てきましたが、体積の式にはたいてい“長さに関する情報が3つ”含まれています。一方で、面積や表面積には“情報が2つ”です。
今回の球も、体積は「半径の3乗」、表面積は「半径の2乗」となっていて、この関係がしっかり当てはまっています。この「3つの長さで体積」「2つの長さで面積」という見方を持っておくと、公式を忘れにくくなりますよ!
積分を使えば導ける?カバリエリの原理にも注目!
ちなみに、先ほど「積分」という言葉を出しましたが、実は積分の中でも「カバリエリの原理」というアイデアを使えば、円柱や円錐の体積の考え方から球の体積を導き出すこともできるんです。もし興味があれば、少し調べてみるのも面白いと思います!
まとめ
今回は、空間図形の中でも特に美しく、そして奥深い「球」の体積についてご紹介しました。公式は少し独特に見えるかもしれませんが、しっかり意味があり、覚え方の工夫もしやすい式です。
これで空間図形の体積シリーズはひと区切りとなりますが、「算数からやさしく解説」シリーズはまだまだ続いていきます!次回の内容も、ぜひ楽しみにしていてくださいね!