【算数からやさしく解説】空間図形(立体)の体積~三角柱・三角錐編~
公開日
2025年2月26日
更新日
2025年4月10日

【算数からやさしく解説】空間図形(立体)の体積~三角柱・三角錐編~
こんにちは。今回は「空間図形の体積シリーズ」として、三角柱と三角錐の体積の求め方についてご紹介していきたいと思います。前回は直方体や立方体について取り上げましたが、今回はその発展バージョンとも言える内容です。どちらも三角形を土台とした立体ですが、体積の出し方が少し違ってくるので、その違いにも注目して進めていきましょう!
三角柱の体積を求める
空間図形とは、平面図形に高さという要素を加えてできる立体のことです。今回扱う三角柱も、平面図形である三角形を高さ方向に積み重ねた形としてとらえることができます。
直方体の体積を求めたときと同じ考え方を使えば、三角柱の体積も「底面積 × 高さ」で求められるということになります。底面となる三角形の面積さえ求められれば、あとは高さをかけるだけ。とてもシンプルですね。
三角錐の体積はどう求める?
一方、三角錐になると少し様子が変わってきます。三角柱のように同じ三角形を何層も積み重ねているのではなく、先端がとがった“すぼまった形”になるため、体積もその分小さくなります。
この三角錐の体積は、なんと三角柱の3分の1になるという性質があります。つまり、底面の三角形の面積に高さをかけたあと、さらに3で割る。これが三角錐の体積の公式なんです。
実際に計算してみよう
では、具体的な数値で体積を計算してみましょう。たとえば、底面の三角形が辺の長さ3・4・5の直角三角形であり、その高さが2cmだったとします。
まず三角形の面積は「底辺 × 高さ ÷ 2」で求めることができます。今回の場合、3 × 4 ÷ 2 = 6 ですね。これが底面の面積です。
次に三角柱の体積を求めてみると、底面積6に高さ2をかけて、6 × 2 = 12。これが三角柱の体積になります。
では三角錐の体積はというと、この12を3で割って、12 ÷ 3 = 4。つまり三角錐の体積は4になるというわけです。
なぜ三分の一になるのか?
「なぜ錐の体積は三角柱の3分の1なのか?」という点については、実は厳密に説明しようとすると高校で学ぶ“積分”という考え方が必要になります。ただ、小学生や中学生の学習段階では「同じ底面・同じ高さの柱と錐では、錐の体積が3分の1になる」とだけ覚えておけば大丈夫です!
体積の式には3つの“長さ”が出てくる!
前回もお話ししましたが、立体の体積を求めるときの式には、たいてい“長さ”に関する数が3つ登場します。三角柱であれば、「三角形の底辺」「三角形の高さ」「柱の高さ」の3つ。これらを順番にかけていけば体積が求められます。
三角錐の場合も、まず三角形の底辺と高さから底面積を出して、それに錐の高さをかけ、最後に3で割るという流れなので、やはり3つの長さがキーになります。もし公式を忘れてしまったときは、「長さ3つあったよな…」とイメージし直してみると、思い出しやすくなるかもしれません。
まとめ
今回は、三角柱と三角錐の体積についてやさしく解説してきました。公式を覚えることも大切ですが、「なぜそうなるのか?」を理解しておくと、応用力もぐっと高まります。ぜひ、自分の中で納得しながら覚えていってください!
次回のマスログもどうぞお楽しみに!