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【マスログ】クラスに同じ誕生日の組がいる確率はどれくらい?~直観に反する確率のお話~

公開日

2025年3月3日

更新日

2025年4月10日

【マスログ】クラスに同じ誕生日の組がいる確率はどれくらい?~直観に反する確率のお話~

こんにちは。今回は「確率」のちょっと不思議なお話として、「クラスに同じ誕生日の人がいる確率はどれくらいか?」というテーマでお届けしたいと思います。一見するととても低そうに感じるこの確率、実は私たちの直観を裏切るような結果が出てくるのです! 

 

同じ誕生日の人に出会ったことはありますか?

突然ですが、皆さんは自分と同じ誕生日の人に出会ったことがありますか?

私が初めて出会ったのは中学生の頃の友人でした。そして、人気アイドルグループ・日向坂46の斎藤京子さんも、なんと私と同じ誕生日です。ちなみに、生まれ年も同じなので、ちょっとした親近感がわいてしまいます。

でも、冷静に考えてみると、ランダムに出会った人が自分と同じ誕生日である確率は、だいたい365分の1。つまり約0.27%しかないんです。そう思うと、なかなか出会えないのも納得ですよね。

 

クラスに同じ誕生日の人がいる確率とは?

では、視点を変えてみましょう。クラスに40人いたとして、その中に「同じ誕生日のペアがいる」確率はどのくらいだと思いますか?

実はこれ、直感に反してとても高い確率なんです。

このような問題を考えるとき、便利なテクニックが「余事象の考え方」です。

「少なくとも1組は同じ誕生日の人がいる確率」を直接求めるのは大変ですが、「誰も誕生日がかぶらない確率」を先に計算して、それを1から引けばよいというわけです。

 

余事象を使って計算してみよう

たとえば40人のクラスで、誰も誕生日が重ならない確率を順に計算してみます。

まず、1人目の誕生日は何日でもOKです。次に2人目が1人目とかぶらない確率は365分の364、3人目が前の2人とかぶらない確率は365分の363……と続けて、40人目までかぶらないようにしていきます。

この計算を順に積み重ねていくと、40人全員の誕生日が異なる確率は約11%。つまり、「少なくとも1組が同じ誕生日である確率」は**100% – 11% = 89%**になるのです!

89%といえば、ほぼ9割。クラスに40人いれば、ほぼ確実に同じ誕生日の人がいるというわけです。驚きですよね!

 

別の事例:都道府県バージョンで考えてみよう

せっかくなので、応用例として「セミナーに10人が参加したとき、同じ都道府県の出身者がいる確率」を考えてみました。

実際には都道府県ごとに人口差があるため、完全に均等というのは難しいのですが、ここでは単純化して「47都道府県すべてに等しく人が住んでいる」と仮定してみます。

このとき、誰とも都道府県が重ならない確率は、47分の46 × 47分の45 × … × 47分の38 と計算できます。

これをすべて掛け合わせてみると、結果は約28%。つまり、「少なくとも1組が同じ都道府県出身である確率」は**72%**ほどになるわけです。これもかなり高い確率ですよね!

 

まとめ:直感に反する確率の魅力

今回ご紹介した「誕生日の一致問題」は、確率の世界でも有名な“直感に反する例”として知られています。一見、同じ誕生日の人がクラスにいるなんてレアな気がしてしまうものですが、実際にはかなり高い確率で起こることなんですね。

こういった話を知ると、数字の世界がちょっと身近に感じられるようになる気がしませんか?

そして、日常のちょっとした出来事にも「数学的な裏側」が潜んでいることに気づけると、ますます数学が楽しくなるかもしれません!

次回のマスログも、ぜひお楽しみに!

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