【新因果推論シリーズ第2弾】施策による”ずれ”を活用した効果測定法!回帰不連続デザインによるマーケティング検証
公開日
2025年1月17日
更新日
2025年1月17日
ビジネスでは、新しい施策や戦略を導入したとき、その効果を正確に測定することがとても重要です。しかし実際には、「どれだけの影響があったのか」を正確に評価することは難しい問題となります。そこで注目されている統計手法が因果推論です。
第1弾に続いて、今回は「回帰不連続デザイン」と呼ばれる手法について学んでいきましょう!
回帰不連続デザインは、施策の影響を正確に測定するためのデータ分析手法です。具体的には、
・広告を出した店舗では、出していない店舗と比べて売上が上がったのか?
・クーポンメールを送ったことで、購買金額や利用回数は高くなったのか?
・SNSを利用したことで、HPへのアクセス数は増えたのか?
といった、様々なマーケティング施策を行った際の効果測定を行うことが出来ます。
回帰不連続デザインとは、簡単に言うと比較したいデータの中から「ちょうどずれている」データどうしを比べる手法です。
例えば、ある企業で広告施策を実施したあと、検証のために「広告を実施した店舗」と「実施していない店舗」の売上を比べたところ、次のような結果になったとします。
一見したところ、実施した店舗の方がそうでない店舗の売上よりも高く、広告には効果があったと判断してしまいそうですが、果たして本当にそうでしょうか?
店舗の特徴を見ると、広告を実施しているのは売上がもともと大きく広告予算を捻出しやすい大型店舗であり、広告に関係なく小型店舗より売上が大きい可能性が高いです。このままでは、平均売上に差がある理由が店舗の規模によるものか、広告を実施したからなのか判断できません。
そこで、回帰不連続デザインの出番となります。
回帰不連続デザインでは、施策実施の基準となっている従業員数50人前後の店舗に注目します。
50人より少しだけ多い店舗と少しだけ少ない店舗は、店舗の規模がほとんど同じであり、広告を実施したかどうか以外の条件が揃っていると考えることができます。
次の図で示すように、基準値の周りにあるデータの”ずれ”に注目することで、施策の効果を正しく検証することができるのです。
本講座ではなるべく数学を使わずに、回帰不連続デザインの意味とその実装を学んでいきます。
実装はRを用いて行っていきますが、コードはコピペで動かしていくことになりますので、R言語を触ったことがない方でもご安心ください。
さらに演習内で扱うデータは業務と関連付けやすくするために、実際のマーケティングの場面でよく見られるデータを使います。学んだ内容をそのまま業務にご活用いただけますので、ぜひご参加ください!
受講対象
・お仕事でデータ分析にかかわる方(マーケティング・人事・販売管理)
・マーケティング施策の効果を正確に測定したい方
・統計学やデータサイエンスを学びたい方
・データを活用した意思決定の精度を高めたい方
(数学、統計学が苦手な方でもご参加いただけます。)
セミナー内容
・ルールが生み出すセレクションバイアス
・回帰不連続デザイン
・R言語による実践
※質問内容やディスカッション内容により、上記内容は変更となることがあります。
セミナー基本構成
※開催回ごとに多少構成が変わることがあります。
お持ち物と注意事項
◎PC
◎Googleアカウント
・(R言語による演習をGoogle Colaboratoryで行うため)
・取得方法の動画はこちら(https://www.youtube.com/watch?v=oM-2S2sBxfI)
※新規アカウント取得はこちらのサイトよりご登録ください。
(https://www.google.com/intl/ja/account/about/)
▼セミナーの催行について
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料金
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定員
特定商取引法に基づく表示
セミナー監修
岡崎 凌(おかざき りょう)
<講師略歴>
「大人のための数学教室・統計教室」経営企画室室長
大阪大学基礎工学部修士。
人工知能(AI)の画像認識モデルを構築。
初学者向けの統計学や、機械学習や人工知能を含む高度な分析手法まで幅広く対応。
データ分析の目的やニーズに合わせてExcel、R言語やPython言語を含むプログラミング言語、BIツールなどソフトウェアを活用する講座を開発し、法人向け研修やセミナーを行う。
分析のコンサルティングも行っており、大手アパレルメーカーの売上分析などを手がける。
<<研修・外部提供講座>>
・澤田経営道場 統計学講師
・株式会社オンラインスクール「誰でも簡単!ビジネス統計学講座」
・株式会社TAC「統計検定® 2級 試験対策講座」
・スポーツ系専門学校 データアナリスト講師
・データ分析コンサルティング(製造、アパレル、美容、医療関連企業等)
他、年間約30社にて法人向け研修を実施。
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。