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【数学偉人伝】歴代最高の天才科学者~ニュートンの業績とは?~

公開日

2025年3月1日

更新日

2025年4月10日

【数学偉人伝】歴代最高の天才科学者~ニュートンの業績とは?~

こんにちは。今回は「数学偉人伝」として、歴代最高の天才科学者とも言われるアイザック・ニュートンについてご紹介していきます。名前を耳にしたことがある方も多いかと思いますが、彼の功績は自然科学、数学、物理のあらゆる分野にわたっており、その影響力は計り知れません。紀元前のアルキメデスに並ぶ、いやそれをも超える存在として、今なお語り継がれる人物です。

 

ニュートンの生い立ちと幼少期

ニュートンは1643年、イギリスのリンカンシャー州ウールスソープという小さな村で生まれました。ちょうどその年は、あのガリレオ・ガリレイが亡くなった年でもあり、「ニュートンはガリレオの生まれ変わりではないか」とささやかれたこともあったそうです。

ニュートンの家は、何世代もかけて土地を開拓しながら財産を増やしてきた農家でした。しかし彼が生まれる2か月前に父親が亡くなり、母親は当然、ニュートンにも農業を継がせるつもりでいました。ところが、羊の世話をしながらも本を手放さないほどの勉強好きだったため、周囲の説得もあり学業の道へと進むことになります。

最初は母親の希望で一度家に呼び戻されたニュートンでしたが、勉学の才能を見出され、給費生としてケンブリッジ大学へ進学することになります。

 

大学時代と“創造的休暇”

大学では、とにかく数学書を片っ端から読み、習った内容を次々と理解・応用し、時には間違いまで見つけてしまうという天才ぶりを発揮していたそうです。3年生の頃には光に関する研究を始め、4年生のときにはすでに世界トップクラスの水準に達していたと言われています。

しかし、卒業の年にペストが大流行し、大学が閉鎖されるという出来事が起こります。ニュートンは故郷に戻ることになりますが、ここからがさらにすごいのです。孤独な環境の中で集中して思索にふけったニュートンは、物理や数学において数々の発見を成し遂げていきます。この約1年半の期間を、彼自身「創造的休暇」と呼んでいたそうです。

 

ニュートンの業績と出版までの道のり

この“創造的休暇”でニュートンが得た発見はすぐに公表されたわけではありません。彼はもともと人付き合いが得意ではなく、発見を誰かに否定されたり盗まれたりすることを恐れていたとも言われています。そのため、発表をためらい、しばらくは錬金術や政治の研究などに熱中していたようです。

そんなニュートンを科学の舞台に引き戻したのが、天文学者のエドモンド・ハレーでした。出版の後押しを受け、1686年にようやく『自然哲学の数学的原理』が世に出ることになります。これがあの『プリンキピア』です。

 

運動の三法則と万有引力の法則

この『プリンキピア』で発表されたのが、現在でも教科書に載っている運動の三法則です。

まず第一法則は、外から力が加わらない限り、物体はそのままの状態を保ち続けるという「慣性の法則」。

第二法則は、物体に加わる力は、その質量と加速度の積に等しいというもので、これがいわゆる「運動方程式」です。

そして第三法則は、「作用・反作用の法則」。一方の物体が力を受けると、必ず反対方向に同じ大きさの力を相手に返すという内容です。

さらに、質量を持つ2つの物体の間には互いに引き合う力が働くという「万有引力の法則」もニュートンが導き出しました。力の大きさは距離の2乗に反比例するという点まで、しっかり数式で説明しています。

 

数学の発展と天文学への応用

ニュートンのすごさは、これらの法則を“使う”だけでなく、それを“使えるようにする数学”まで作り出したところにあります。微分積分法という現代でも必須の数学の手法を考案し、重力加速度の計算などを可能にしたのです。

この理論をもとに、ハレーは彗星の軌道を予測し、次に見える時期を当てました。その成果が、後に「ハレー彗星」と呼ばれるようになります。

また、ニュートンの万有引力の考え方は、当時天文学の分野で知られていたケプラーの法則とも見事に一致しました。これによって、地上の物体の運動と天体の運動が“同じ法則で説明できる”ことが数学的に証明されたのです。

 

まとめとニュートンの残した言葉

ニュートンは、自然界に散らばっていたさまざまな事実や法則を一つにまとめ上げ、古典力学という巨大な理論体系を築きました。錬金術や政治など幅広い関心を持っていた一方で、自然現象の本質に鋭く迫る冷静な観察力と、驚異的な計算能力を兼ね備えていた人物です。

現代の高校生たちは、ニュートンが生み出した微分積分で数学を学び、運動方程式で物理の世界を理解していきます。こうした基礎を作った彼の功績は、まさに“史上最高の天才”と呼ぶにふさわしいものだと思います。

最後に、ニュートンの言葉のひとつを紹介して終わりにしたいと思います。

「すべての行動には、それと等しく反対の反応がある。」

これはもちろん物理学の原理としての言葉ですが、もしかすると人間のふるまいにも通じる深い真理が込められているのかもしれませんね。

ということで、今回はアイザック・ニュートンのご紹介でした。次回の数学偉人伝もぜひお楽しみに!

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