【和から株式会社】Excelで学ぶアート数学-フラクタルとカオス編-講義抜粋
公開日
2024年12月7日
更新日
2025年1月19日

和から株式会社主催「Excelで学ぶアート数学-フラクタルとカオス編-」の講義の抜粋です。
フラクタルについて、どんな性質・応用があるか解説し、Excelを使って実際に描いていきます。
◎詳細・開催日程はこちら→https://wakara.co.jp/course/14227
非日常的な景色とフラクタル
山脈や海岸線の壮大な風景、あるいはロマネスコのような不思議な形をした野菜。これらは、非日常的な景色として私たちに驚きと感動を与えます。実は、これらの形には「フラクタル」という数学的な美しさが隠されているのです。フラクタルアートの世界は、CGやプログラミングを駆使して作り上げられることが一般的ですが、今回はそんな高度な技術を使わず、身近なExcelを活用してフラクタルの世界を表現してみましょう。
フラクタルの基本概念
フラクタルとは、同じ形が無限に繰り返される図形のことを指します。たとえば、正方形の中央をつないでさらに小さな正方形を作り、それを繰り返し切り抜いていくという単純な操作でもフラクタルを作ることができます。このようにして生まれる形状は、見ているだけでとても美しいものです。実際のコンピューターでは無限の操作は不可能ですが、数学的な理論に基づいてシミュレーションすることで、その本質に迫ることができます。
パスカルの三角形と隠された美
ここで「パスカルの三角形」という有名な数学的構造をご紹介します。この三角形の偶数と奇数を色分けしてみると、なんと「シェルピンスキーのガスケット」というフラクタルが現れるのです。このように、数学が生み出す図形には驚くべき性質が隠されています。Excelを使えば、これらの構造を再現することが可能です。
ドラゴン曲線の魅力
次に紹介するのは「ドラゴン曲線」と呼ばれるフラクタル図形です。この形は、NASAの物理学者であるジョン・ヘイが名付け親となり、映画『ジュラシック・パーク』の挿絵にも登場しました。その作り方はシンプルで、曲線をコピーし、回転させて縮小、平行移動するという操作を繰り返すだけ。Excelで再現する過程も、とても魅力的で楽しいものです。
次回のテーマへの予告
Excelでフラクタルを作る面白さに触れたところで、次回はさらなる発展的な数学アートについてお話しします。次回もぜひお楽しみに。